ポップカルチャー偏愛記

なんだかんだで結局J-POPにどっぷり浸かり救われながら日々を送る28歳女子の、切々たる日々に触れるすべてのポップカルチャー(主にジャニーズ)についての記録

NEWSアルバム『QUARTETTO』感想③「NEWSKOOL」〜“ゆらぎ”と“遊び”のシゲ

NEWSのアルバムがすばらしすぎて、あまりに書きたいことが多すぎて在宅の仕事に支障が出るレベルになってきたので、電車に乗ってる間しかブログは書かないって決めたんですが、時間が欲しいからわざわざ各停に乗ったりして結局意味がない気がしています。

 

で、アルバム『QUARTETTO』 感想第三弾は、「NEWSKOOL」

 
『カルテット』は、アイドルが苦手な人にも自信を持ってお送りできる大名盤で、ロックが好きでもクラシックが好きでもアニソンが好きでも、本当にどんな嗜好の方でも絶対好きになるアルバムだとわたしは太鼓判を押しています。
さらに、もしかしたら「ラップ好き」の人にもおすすめできるかもしれない。
それは、この曲が収録されているからです。
 
そう、「NEWSKOOL」は、ヒップホップ好きならタイトルからお察しできるとおり、ラップ曲です。
 
4人になってからのアルバム前2作に関してはラップが見当たらなかったし、昔のNEWSの曲聴いてもラップは山Pさんに丸投げ、という感じだったので、もしかしたら今のNEWSはヒップホップが苦手なのかな、と思っていたんですけど、いや、イケる、とわたしはこの曲を聴いて確信しました。
 
特に、加藤シゲアキさん、あなたのラップがわたしは大好きです!!!
あのだるーい感じ、イキってまくしたてる、というよりは力抜いてダベってるみたいな感じ。好き!好きすぎる!「FISH IT」からの一連のライムの踏み方が超かっこいい。
 
R&Bを歌う高音も好きだし、シゲの声はブラックミュージックに合うんだな。
 
ブラックミュージックはまだまだ勉強中なんだけど、歴史的に「抑圧されてきた」人たちの感情の発露、的なところがあるとわたしは理解しているので、なんか深層心理的に、シゲに共鳴する部分があるのかもしれないとか思う。
 
わかりやすい4つ打ちのバンドサウンドより、「ゆらぎ」と「遊び」(音的な意味で)があるブラックミュージックがシゲさんの波長に合うというのは、とてもしっくりくる。*1
と、アルバム初回盤の特典DVDで、ループマシンで遊ぶNEWS4人のなかで、全然リズムに合わせられないシゲさんを生暖かい目で見ていて思いました。
 
あと慶ちゃんのラップも気持ちいいな。滑舌がいいからかな。でもリズムを自分のものにしてない感はなんとなくある。でもそのリズムに操られてる感、歌わされてる感がまた悪くない。
 
まっすーはメロディアス・ラップなんで(リップスライムで言えばPESくん)、まっすーはどうしても歌心が出てきちゃうのかな、って思ってたんだけど、特典DVDや自分のソロ曲で全然上手にラップしてたので、あの歌い方は作り手側の意思ですね。メロディアス・ラップはポップでキャッチーな部分として曲のアクセントになるので、ゴリゴリのヒップホップ曲ではない「NEWSKOOL」では必要とされたのでしょう。
 
あと、手越さんの声は確かにラップするにはもったいないみたいなとこあるけど、てごちゃんのゴリゴリのラップ、ちょっと聴いてみたいです。多分持ち前の負けん気で、気持ちいいラップを届けてくれるんじゃないかと思うんですよね。
 
 
曲自体は、ソウルっぽいテイストが入ったハッピーなサウンド。
ホーンを使ったソウルっぽい曲(90s後半SMAPのような)は、ちょっとスムースすぎちゃってNEWSっぽくないだろうとわたしはずっと想像してたんだけど、全然悪くなかった。
 
 
「ニュースクール」と対比されるのが「オールドスクール」ですが、「オールドスクール」って、ヒップホップの世界でいうと70年代末、「黎明期」のラップなわけです。まだ「ギャングスタ・ラップ」とかそんなのが登場する前、街角のパーティで、DJが2台のターンテーブルで同じ2枚のレコードの同じブレイク部分をひたすら繰り返しプレイするっていうところからはじまったヒップホップ、そんな頃のラップ。
たとえばこんなの↓
 
ヒップホップの歴史、そこに言及するアイドルっていうのは、かなり通好みなんじゃないかと思いますね(これが自分たちで完全に作詞作曲だったらもっとヒップホップファンをうならせられたんだけど)
 
 
で、わたしがニヤリとしたのは4人で歌う「I said Hip Hop〜」部分。
あれはオリジナルではなく、ヒップホップのクラシックともいえるSugarhill Gangの「Rapper's Delight」の焼き直しですもの。
 
冒頭でさっそくそれなので聴いてみてください。
 
ちなみに、わたしが「NEWSKOOL」を聴いてさらにニヤリとしたのは、同じ曲の同じ部分をあの嵐さんも使っているからです。「COOL&SOUL」という曲です。
この曲、ベストアルバム(嵐は興味なかったけど、一応曲は知っておいたほうがいいかなと思って前に借りた)にも入ってて知ったんですが、本当に相当かっこいいんですよ。当時、非ジャニオタでブラックミュージック好きの友人に聴かせた覚えがあります。彼も超かっこいいって言ってました(今自分のiTunesを見てみたら星が5つ付いてました。そして嵐の他の曲の2倍の回数聴いていました)
嵐さんの曲のほうはもっとジャジーで、全然ポップではない。なので、え、嵐ってこんな曲歌うんだ!と驚いたし、確かに櫻井さんのラップは上手だな、と思いました。
 
で、最後のほうにシュガヒルの「Rapper's Delight」の「I said hip hop」部分が翔さんに突然拝借されているわけです。そのとき、嵐、もとい櫻井翔という人が、どれほどラップに真剣に向き合っているかに気付いてはっとしたのを覚えています。
それに比べてNEWSのラップはたしなみ程度かもしれない。でもいろいろなタイプのNEWSの四重奏を聴かせたい、という意図がNEWS側にあったとしたら、確かにラップをする4人という、形態的にも、そしてソウルっぽい、サウンド的にも新しいNEWSを聴かせてもらったので、わたしは完全に満足です。アルバムの箸休め的な感じで、たまにこういう曲がある分には楽しめるし、本人たちも楽しいだろうし、いいんじゃないかと思います。
 
ちなみにヒップホップにおいて「サンプリング」というのはとても重要な要素です。結構すぐに、「パクリだ!」と騒ぐ風潮があるように思うけど、アートはすべて「模倣(ミメーシス)」であり、「完全なるオリジナル」を創り出すことはこの世界で生きている時点でもはや不可能なので、パクリだろうがなんだろうが、そこに敬意と才能があるかぎりわたしは喜んで享受します。(その姿勢はフリッパーズ・ギター小沢健二さんから教えてもらったものです)
 
というわけで以上、もしかしたら、嵐の「COOL&SOUL」知ってる人が「NEWSKOOL」を聴いて、「これ嵐のぱくりじゃん!」と憤慨する可能性があるかなと思い、念のためここに記しておきました。
 
 
これもコンサートで盛り上がるんだろうな……C&Rやりたいな……
関係ないけど一昨年くらいのサマソニでわたしの大好きなラップグループ、The Pharcydeファーサイド)のライブを見たときに、本場(?)のC&Rができてすごく楽しかったんだよな……
ファーサイドといえばこの曲まじかっこいい↓
あと「NEWSKOOL」に関しては増田さんの「まっすーぐ」のところで、どさくさに紛れて「まっすー!」って叫びたい。なんならシゲちゃんと一緒に、ダルいふりして「SH-IT」で韻踏みたいです。ちょっとラップ練習しときます。

 

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*1:シゲとブラックミュージックの関連性についてはもっと考察を深めていつかここで発表したいです。